俳句の世界では「あまさけ」は夏の季語であると、あちらこちらで聞かれるようになりましたが、どうして夏に「甘酒」なのでしょう?
諸説はたくさんありますが、次なる理由をあげてみます。
大きく分けて「甘酒」は2種類あります。
酒粕をゆでといて砂糖を加えたものと、もち米を米糀で発酵させて糖化したものです。
酒粕で作ったものはアルコール分を加熱することで体を温めることが目的になっていたようです。それに対し米糀で発酵糖化させた「甘酒」は甘みを楽しむものでした。
その昔まだ甘いものがぜいたく品でまして砂糖などは貴重品でした。正月やお祝いごとにしか食べられない時代に「甘酒」は作られはじめました。
「甘酒」 は初めのころはつくり酒屋が酒の仕込み時期以外に副業で作っていたという説がありますがこれはちょっと疑問です。これなら冬以外なら何時でもよいことになります。
私のかんがえでは夏の時期には発酵糖化をさせるのに日中には保温をしないでよいので朝の残りご飯を使って家庭(ただし田舎ではですが。)で簡単に作っていたのではと思います。
食欲のない夏の時期に甘い甘い「甘酒」を冷やしていただくのは、当時はプチ贅沢だったでしょう。ご飯は無駄にならないし一石二鳥というわけです。
朝食にごはん代わりの一杯の「甘酒」、現代にタイムスリップさせたい食生活のひとつではないでしょうか。
<おいしい甘酒の召し上がり方> 冷やして飲むなら、しょうがのしぼり汁を少し加えたり、ミントの葉を浮かべたり、水の代わりに牛乳で割っていただいても美味しく召し上がっていただけます。
また、夏場は、甘酒とお水を1対1の割合で薄め製氷皿やタッパに入れて凍らせると、シャリシャリの甘酒シャーベットが楽しめます♪
温めて飲むなら同量から二倍のお湯で薄めてから、ゆずや生姜をすりおろして香りづけをしていただくと、体も暖まり、より一層美味しくお召し上がりいただけます。
ご家庭でも米糀ともち米を使って、昔ながらの甘酒を炊飯器にてお作りいただけます。 最初は、うまくいかなくても、2度3度と作るうちに、どんどん甘みが増してきて、だんだん我が家の甘酒の味になりますよ♪♪
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次回は<お味噌のあれこれ>を予定しています。 おたのしみに~♪